【ジークアクス】鶴巻和哉監督のゲルググのこだわり、シャアの変身、ガンダムのハイパー化… 裏話が続々 「機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-」舞台あいさつ
人気アニメ「ガンダム」シリーズの最新作「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」の劇場先行版「機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-」の再上映を記念した舞台あいさつが6月28日、TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)で開催され、アマテ・ユズリハ(マチュ)役の黒沢ともよさん、鶴巻和哉監督、シリーズ構成・脚本の榎戸洋司さんが登場。テレビアニメシリーズの最終回は「機動戦士ガンダム」でもおなじみのゲルググが登場したことも話題になったが、ゲルググは「好きなMS(モビルスーツ)」という鶴巻監督が、こだわりを語った。

 「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」には、ガンダムのデータを基に開発されたジオン公国軍の制式採用機というゲルググが登場したが「機動戦士ガンダム」のガンダムとは形状が違った。最終回では「機動戦士ガンダム」でおなじみのゲルググがついに登場した。鶴巻監督は「好きなゲルググを思う存分出すことができてよかったです」とご満悦。「ゲルググのビームナギナタは公式だと黄色で、色指定さんからも黄色で上がってきました。リテークしてもらって、青白になっているんです」とこだわりを明かした。

 最終回には、シャア専用ビグ・ザム、シャア専用ヅダなどが登場するカットもあった。鶴巻監督は「一カットで面倒な設定を説明しないといけない。MSで表現するのがいいかな?と『GQuuuuuuX』に出ていないMSを出した。ビグ・ザムは出ているけど」と細部にこだわった様子。

 鶴巻監督は「僕だけのこだわりは、マチュが神社の階段を上るシーン。階段の上にカメラがある。マンガの『AKIRA』でも同じようなシーンがあって、階段のシーンが好き。エグザベとシャリア・ブルの階段のシーン、アルテイシアの階段のシーンも好き。どういうカメラで撮るかは『AKIRA』から影響を受けています」とほかにもさまざまなこだわりがあるという。

 第11話ではシャア・アズナブルの“変身”シーンも印象的だった。榎戸さんは「第11話の脚本の準備稿を書いていて、監督から、シャアはマスク、士官服姿で出しておきたいという話がありました。シャアが自分で衣装を用意して、着替えるのは嫌だと。じゃあ変身すればいいんじゃない? ゼクノヴァが起きて、MSが突然現れるんだから、変身くらいいいんじゃない?」と明かすと、鶴巻監督は「無理難題を言っていたら、変身しかないか……となりました」とうなずいた。

 最終回では、“向こう側”から出現したガンダムが巨大化したシーンもあり、黒沢さんは「まさか大きくなると思っていなかった……」と驚いたという。榎戸さんは「白いガンダムがラスボスになることは初期から決まっていました。一年戦争から5年たっていますし、どうやって強くするか? 分身の術というアイデアもあったけど、ほかのガンダムでもやっている。ハイパー化しか思い付かなかった。監督はすぐには納得してくれなかったけど」と説明。

 “ハイパー化”とは、富野由悠季監督が手掛けた「聖戦士ダンバイン」の巨大化現象のことで、鶴巻監督は「富野監督のロボットアニメの文脈で考えればありかな? スパークが出ていますが、ハイパー化を現代的に表現してほしいとお願いしました」と語った。

####
#ジークアクス #GQuuuuuuX