レオスの市況解説2021年4月30日
◆本日の動画にでてきた用語解説

【S&P500】0:30
米国で時価総額の大きい主要500社で構成する時価総額加重平均型の株価指数のこと。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出。

【FOMC】0:34
Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略で、アメリカの金融政策を決定する会合のこと。

【FRB】0:40
Federal Reserve Boardの略称。アメリカの中央銀行制度の最高意思決定機関で、日本語では「連邦準備理事会」とも呼ばれる。

【テーパリング(Tapering)】0:41
中央銀行が国債やMBS買い入れる量的緩和政策を徐々に減少させていくこと。

【ハイテク株】2:09
電機や精密、ITなどの業種で、高度な技術力(ハイテク)を持つ企業の株式のこと。

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◆動画原稿全文
こんにちは、レオス・キャピタルワークス、トレーディング部の佐々木です。本日の日経平均株価は前日比マイナス0.83%となる241円34銭安い、28,812円63銭で取引を終えました。水曜日の米国市場は主要指数がそろって軟調でしたが、昨日は反発となりS&P500は最高値を更新しました。水曜日のFOMC(連邦公開市場委員会)では金融政策の維持が決定され、パウエルFRB議長は「テーパリング議論を始める段階ではない」と明言したこともあって株は買われる場面がありましたが、その後「株式はフロスが発生しており、金融政策も関係している」と発言するなど、相場の過熱感に言及する中で米国株はやや売られる展開でした。なお、バイデン大統領の施政方針演説では先に出ていた2兆ドルのインフラ投資計画に加え、育児を支援する1.8兆ドルの「国家家族計画」を発表しています。そして昨晩は、前日のFOMCや引け後の大手ハイテク企業決算を通過し、米国株は堅調なスタートでした。そこから一旦マイナス圏まで売られたものの、特に目立った悪材料は見られず、金利上昇の落ち着きと共に、株価はV字回復となっています。そして本日の日経平均株価はフラット水準でスタートすると、一旦押し目買いに支えられましたが、その後はジリ安基調に転じました。日本では明日から5連休に入るほか、月末というタイミングも重なり、積極的に買い向かう動きが少ないようです。注目は企業決算を受けての個別物色に向かっていますが、営業利益の減益を発表した銘柄などが厳しいリアクションとなっていたほか、昨晩の米国の流れからハイテク関連が弱く、半導体や電子部品などの軟調推移が目立ちました。そのような中、経済指標が予想に届かなかった中国市場を筆頭に、アジア市場全体でほぼ全面安となっており、日本市場も日中安値圏での大引けとなりました。中国では、日本と同じく週明け三連休であることや、中国開発銀行の年次報告書の開示延期などが材料にあがっているようです。以上、レオス・キャピタルワークスがお送りしました。
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